KSR 固着シャフトとの激闘を制した話
どうもこんばんは。
前回、スイングアームピボットシャフトの固着で詰んだかに思えたKSR。
2/23の祝日と2/25、26の週末2日間、計3日間の闘いの結果、何とかシャフトを抜くことが出来ました!!
いや~よかったですよ。
買っておいた中古のシャフトやその他の部品を使って走れる状態まで復元できています。
先週までは最悪スイングアームを切るか?ってことまで考えてしまいましたが、何とか無事に走れるようになりました。
どうやって外したかというと、結局の所、潤滑剤と打撃。
今回はこの長い戦いの記録を残しておこうと思います。
といってももう二度と固着なんかさせたくないですけどね。
もうコリゴリです。
さて。
前回の作業以降、浸透することを期待しながら3日おきにラスペネを吹いて待つこと2週間弱。
2/23の朝から打撃を再開しました。
いくつかアドバイスをもらっていたのですが、その中に叩いているうちにシャフトが潰れて径が太くなって抜けなくなるのでは?というものがありました。
作業開始時にねじ部とシャフト部の径を測ってみると、特に太くはなっていないようです。
一抹の不安はありましたが、打撃を続けることにしました。
シャフト抜くのはねじ側を叩くか、頭側から引っ張るかしなない訳ですからね。
最悪は頭を切り落として頭側から叩く?とかいろいろ思いながらハンマーを振るってました。
さんざん叩いているうちに少しずつボルト動きだしまして、フレームのピボット部を超えてスイングアーム側のスリーブの内側まで叩き込むことに成功しました。
と、書けば1行ですが、朝の10時前からカンカンやりだして、昼飯も食べてさらにカンカンしてようやくです。
ここからスリーブとシャフトに直接ラスペネをぶっかけます。
少し時間をおいて叩いて、再度ラスペネ。
叩いてラスペネ、ラスペネして叩く、の繰り返し。
固着部分に直接ラスペネをかけてるので、さすがに少しずつ動きだしました。
もう何度ハンマー振るったたことか…
心を無にして叩き続けた結果、どうにか抜くことが出来ました。

同じような写真ばかりで恐縮ですが、抜いたシャフトです。
こんなことになるんですねぇ…




結構打ち抜けた状態の写真です。
最初はシャフトと同じM12の全ねじを使いましたが、途中からM10に切り替えました。
この時はハンマの柄を野球やゴルフよろしく両手で持ってコントロールできる範囲の最大パワーでシバキ倒してました。

ここまでが2/23の話。
シャフトが抜けたので、復活に向けた準備です。
固着が酷いので変えられる部品は変えます。
KSRのスイングアームには両端に92028のブッシュが圧入されていて、そこに更に42038のスリーブが圧入されています。
ブッシュの部分は普通はニードルローラーベアリングなどが使われることが多いと思いますが、KSRはただのブッシュなのです。
そしてこの構成のためスイングアームの動きがメチャメチャ渋いのです。
気持ち良いほどのローコスト設計ですよね。

実はこのブッシュを抜いてベアリングに置き換えることがKSRの定番の改造になっています。
なんですが、ノーマルのリアサスのダンパーはこの渋いスイングアームに合わせた設定になっているので、ここをベアリング化するとダンピング不足になってバランスを崩すと言われています。
ベアリング化はリアサス交換とセットでやるべき、ということですね。
いろんなところで言われていますが、自分が知る限り元ネタはSUS441さんです。
SUS441さんは面識も何もありませんがKSRマイスターとして勝手に尊敬しています。
これまで言いつけを守ってベアリング化はしていませんでしたが、せっかくなのでリアサス交換も視野に入れつつベアリング化しちゃいます。
これが購入したベアリングのキットと新品のスリーブ、中古のシャフトです。

今回選んだベアリングはオイルレスベアリングというもの。もちろん、グリスやオイルで潤滑して使っても問題ないようです。
このベアリングとシール、樹脂のスペーサーがセットになったものを購入しました。


そして土曜日。朝からスイングアーム側の部品を取り外す作業に取り掛かります。
スリーブは比較的簡単に打ち出すことが出来ました。
こっちは車体右側ですが、もしかしたらスリーブとブッシュ間も固着していたのかもしれませんね。

同じく左側です。

次にブッシュの打ち抜きですが、これがかなりきつく圧入されているようでネットで調べると皆さん取り外しに苦労しているようです。
案の定、固着シャフトに打勝った全ねじボルトや別宅に装備している工具では全く歯が立ちません。
仕方なくいろいろ検索したり無い知恵を絞って考えてたどり着いたのがこのアンカーボルトを使用する方法です。

まあ、夕方まで掛かって何とか打ち抜きに成功。
実際に使うときはアンカーボルトの先端が開きすぎてスイングアームの内側に引っ掛かったらまずいことになると結構ヒヤヒヤでした。
別宅ではエンジン付きの乗り物はKSRしかありません。
アンカーボルトを手に入れるにもチャリでホームセンターハシゴしたりしてひたすら時間が掛かりますw

V11のステムベアリングもそうでしたが、打撃系の作業では対象物に100%パワーを掛ける方法を探すことが成功への近道ですね
インパクトの瞬間に対象物が動くようではせっかくのパワーも半減してしまうイメージです。
それから工具が掛からないようなら掛かる工具に替える、掛かるように工夫することをしないと一生終わらないってことですね。
ここまで来たらあとは組み立てるだけです。
ちなみに仮でセットしてみましたが、ベアリングの向きはどちらが正しいのでしょうか?
面取りしてある方を車体中心側にしてセットしました。

清掃したスイングアームにベアリングを打ち込んでグリスをベタベタに塗ったスリーブを入れてスイングアームは完成。

この後無事に車体に取り付けて完成となりました。
もちろん、ピボットシャフトにもグリスたっぷり塗っておきました。
なお、完成した車体を押してみると確かにポヨンポヨンです。
街中を試運転しましたが、どうなんでしょうかねぇ… 結構不安なレベルでポヨンポヨンです。
やはりリアサス買わないとだめですかねぇ…
最後に今回の打撃部隊の編制です。
ハンマーとM12、M10、M8、M6の全ねじ。
よく”ホムセンの鈍ら鉄ボルト”とか言いますけど、M12もM10も打撃に耐え切れず変形してしまいました。
それでも叩き出すことが出来たので本当に良かったです。
MVPはM10ですかね。それからラスペネも。

最初に書いたとおり、もう2度とこんなことやりたくないですね。
複数のバイク屋に「抜けないケースもある」と言われてかなり凹みましたが、どうにかこうにか抜くことが出来て本当にラッキーでした。
これからは毎年1回、必ずピボットシャフトのグリスアップしようと心に誓った作業でした。
とりあえずこんな感じということで。

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前回、スイングアームピボットシャフトの固着で詰んだかに思えたKSR。
2/23の祝日と2/25、26の週末2日間、計3日間の闘いの結果、何とかシャフトを抜くことが出来ました!!
いや~よかったですよ。
買っておいた中古のシャフトやその他の部品を使って走れる状態まで復元できています。
先週までは最悪スイングアームを切るか?ってことまで考えてしまいましたが、何とか無事に走れるようになりました。
どうやって外したかというと、結局の所、潤滑剤と打撃。
今回はこの長い戦いの記録を残しておこうと思います。
といってももう二度と固着なんかさせたくないですけどね。
もうコリゴリです。
さて。
前回の作業以降、浸透することを期待しながら3日おきにラスペネを吹いて待つこと2週間弱。
2/23の朝から打撃を再開しました。
いくつかアドバイスをもらっていたのですが、その中に叩いているうちにシャフトが潰れて径が太くなって抜けなくなるのでは?というものがありました。
作業開始時にねじ部とシャフト部の径を測ってみると、特に太くはなっていないようです。
一抹の不安はありましたが、打撃を続けることにしました。
シャフト抜くのはねじ側を叩くか、頭側から引っ張るかしなない訳ですからね。
最悪は頭を切り落として頭側から叩く?とかいろいろ思いながらハンマーを振るってました。
さんざん叩いているうちに少しずつボルト動きだしまして、フレームのピボット部を超えてスイングアーム側のスリーブの内側まで叩き込むことに成功しました。
と、書けば1行ですが、朝の10時前からカンカンやりだして、昼飯も食べてさらにカンカンしてようやくです。
ここからスリーブとシャフトに直接ラスペネをぶっかけます。
少し時間をおいて叩いて、再度ラスペネ。
叩いてラスペネ、ラスペネして叩く、の繰り返し。
固着部分に直接ラスペネをかけてるので、さすがに少しずつ動きだしました。
もう何度ハンマー振るったたことか…
心を無にして叩き続けた結果、どうにか抜くことが出来ました。

同じような写真ばかりで恐縮ですが、抜いたシャフトです。
こんなことになるんですねぇ…




結構打ち抜けた状態の写真です。
最初はシャフトと同じM12の全ねじを使いましたが、途中からM10に切り替えました。
この時はハンマの柄を野球やゴルフよろしく両手で持ってコントロールできる範囲の最大パワーでシバキ倒してました。

ここまでが2/23の話。
シャフトが抜けたので、復活に向けた準備です。
固着が酷いので変えられる部品は変えます。
KSRのスイングアームには両端に92028のブッシュが圧入されていて、そこに更に42038のスリーブが圧入されています。
ブッシュの部分は普通はニードルローラーベアリングなどが使われることが多いと思いますが、KSRはただのブッシュなのです。
そしてこの構成のためスイングアームの動きがメチャメチャ渋いのです。
気持ち良いほどのローコスト設計ですよね。

実はこのブッシュを抜いてベアリングに置き換えることがKSRの定番の改造になっています。
なんですが、ノーマルのリアサスのダンパーはこの渋いスイングアームに合わせた設定になっているので、ここをベアリング化するとダンピング不足になってバランスを崩すと言われています。
ベアリング化はリアサス交換とセットでやるべき、ということですね。
いろんなところで言われていますが、自分が知る限り元ネタはSUS441さんです。
SUS441さんは面識も何もありませんがKSRマイスターとして勝手に尊敬しています。
これまで言いつけを守ってベアリング化はしていませんでしたが、せっかくなのでリアサス交換も視野に入れつつベアリング化しちゃいます。
これが購入したベアリングのキットと新品のスリーブ、中古のシャフトです。

今回選んだベアリングはオイルレスベアリングというもの。もちろん、グリスやオイルで潤滑して使っても問題ないようです。
このベアリングとシール、樹脂のスペーサーがセットになったものを購入しました。


そして土曜日。朝からスイングアーム側の部品を取り外す作業に取り掛かります。
スリーブは比較的簡単に打ち出すことが出来ました。
こっちは車体右側ですが、もしかしたらスリーブとブッシュ間も固着していたのかもしれませんね。

同じく左側です。

次にブッシュの打ち抜きですが、これがかなりきつく圧入されているようでネットで調べると皆さん取り外しに苦労しているようです。
案の定、固着シャフトに打勝った全ねじボルトや別宅に装備している工具では全く歯が立ちません。
仕方なくいろいろ検索したり無い知恵を絞って考えてたどり着いたのがこのアンカーボルトを使用する方法です。

まあ、夕方まで掛かって何とか打ち抜きに成功。
実際に使うときはアンカーボルトの先端が開きすぎてスイングアームの内側に引っ掛かったらまずいことになると結構ヒヤヒヤでした。
別宅ではエンジン付きの乗り物はKSRしかありません。
アンカーボルトを手に入れるにもチャリでホームセンターハシゴしたりしてひたすら時間が掛かりますw

V11のステムベアリングもそうでしたが、打撃系の作業では対象物に100%パワーを掛ける方法を探すことが成功への近道ですね
インパクトの瞬間に対象物が動くようではせっかくのパワーも半減してしまうイメージです。
それから工具が掛からないようなら掛かる工具に替える、掛かるように工夫することをしないと一生終わらないってことですね。
ここまで来たらあとは組み立てるだけです。
ちなみに仮でセットしてみましたが、ベアリングの向きはどちらが正しいのでしょうか?
面取りしてある方を車体中心側にしてセットしました。

清掃したスイングアームにベアリングを打ち込んでグリスをベタベタに塗ったスリーブを入れてスイングアームは完成。

この後無事に車体に取り付けて完成となりました。
もちろん、ピボットシャフトにもグリスたっぷり塗っておきました。
なお、完成した車体を押してみると確かにポヨンポヨンです。
街中を試運転しましたが、どうなんでしょうかねぇ… 結構不安なレベルでポヨンポヨンです。
やはりリアサス買わないとだめですかねぇ…
最後に今回の打撃部隊の編制です。
ハンマーとM12、M10、M8、M6の全ねじ。
よく”ホムセンの鈍ら鉄ボルト”とか言いますけど、M12もM10も打撃に耐え切れず変形してしまいました。
それでも叩き出すことが出来たので本当に良かったです。
MVPはM10ですかね。それからラスペネも。

最初に書いたとおり、もう2度とこんなことやりたくないですね。
複数のバイク屋に「抜けないケースもある」と言われてかなり凹みましたが、どうにかこうにか抜くことが出来て本当にラッキーでした。
これからは毎年1回、必ずピボットシャフトのグリスアップしようと心に誓った作業でした。
とりあえずこんな感じということで。

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