V11 ステムベアリング 絶賛交換中
どうもこんばんは。
前回のKSRのピボットシャフトの固着の話では何人かの人からコメントやらDMやらでアドバイスをもらいました。
ありがとうございます!
とりあえず3日おきにラスペネを吹いていまして、また今度何かしてみるつもりです。
で、今回はV11の話です。
先日、この土日は自宅でV11の作業を進めていました。
そして、今、大きな満足感とともにこのブログを書いています。
今回、今年の大規模メンテナンスの一つの目玉のステムベアリングの交換に取り掛かりました。
この作業は人の手伝いはしたことはあったのですが、一人でやるのは今回が初めてで、ちょっと不安があったんですよね。
何が不安って下側のベアリングを抜く作業がとても苦労をした記憶があったのですが、どうにかこうにか無事に抜くことができました。
最大の山場を越えられたようです。
実際の作業ですが、まずは土曜日の話。
リアサスとその受けのシャフトの清掃、給脂、レデューサーの点検、清掃をやっつけました。
いつも通りですね。
リアサスの下側のシャフトが今回もだいぶ水が浸入した感じになっていました。
V11の車体周りではここが一番メンテナンスが必要な場所な気がします。


レデューサーは気が付いたときに開けて点検していますが、オイルの乳化とか全くありません。
リードバルブの損傷もなし。
自分の使い方ではほぼメンテフリーな気がします。

そしていよいよ勝負の日曜日。
遥かなるステムベアリング交換後の素晴らしい世界を夢見て旅に出ます。
まずは現状の確認から。
タイヤとフロントフォーク、メータまで外しました。
ハンドルはカウルのステーにひもで縛ってつるしてありますw

トップブリッジ外したところ。
汚いですね~ できる範囲できれいにしながらの作業なので時間がかかります。

ステムを外すとグリスは全然残ってました。
過去の整備記録を見ると2017年の11月が最後のグリスアップだったようです。
ちなみに当時から25000㎞位走ってます。
上側のレースとベアリング。


外したステム。

下側のレース。

レースに残ったグリスをざっとふき取ってタガネで叩きだしました。
このレースを叩き出す作業はヘッドパイプとレースの形状でずいぶん難易度が変わるみたいですが、V11はとても簡単な部類だと思います。
上側も下側もヘッドパイプの内径よりもレースの内径の方が小さくて、1.5㎜か2㎜位は工具の掛かりしろがあります。
目視でもはっきりわかるので、狙いやすいです。
ただ、この狙いやすいってところに安心してしまい、ちょっとやらかしてしまいました。
タガネの刃でヘッドパイプ内側のレースを圧入する部分にキズをつけちゃいました。
テンパってしまい写真がないのですが、オイルストーンとペーパーで均してなかったことに。
そんな訳で簡単と言った舌の根も乾かないうちに違うこと言いますけど、レースを叩き出す専用の工具を使った方が確実かもしれません。
バイクによっては爪がレースにかからずに苦労することもあるみたいですが、V11なら問題なく使える気がします。
まあ、使えなくても責任は取りませんけどね。
こちらが下側のレース。
車体に取り付けた状態で見ていた時は黒いスジがもう少し濃かったような気がしますけどね。
そんなに問題なさそうにも見えます。触ってもへこみや段差はありません。
ベアリング本体も新旧触ってみても差は感じません。
もしかしたら交換しなくてもよかった?と思いましたが、まあ、車齢20年の走行距離57000㎞ですからね。
変えても無駄にはならんでしょう。

早速新品のレースを取り付けます。
ヘッドパイプを掃除して、上側から入れました。
プラハンでコツコツ叩いて、途中からは外したレースをあてがって鉄のハンマーで叩いたら簡単に入りました。

下側はワッシャを使って圧入するつもりで外径60㎜のワッシャを用意してありました。
ところが実際に試してみるとなんか斜めに入っていくように見えたので、すぐにやめて直接叩いて入れました。
結局お金使って準備した簡易プラーは最初の2㎜位しか使いませんでしたが、うまく作業できたので結果オーライ、細かい事は気にしないようにします。
ハンマーで叩いた方が微調整ができて失敗しにくいかもしれません。


さて、ここからが問題。
いったん工具を片付けて、手を洗って精神を整えます。
最難関のロアブラケットのベアリングの取り外しにかかります。
動画やブログなんかでいろんな人の作業を見させてもらいましたが、テーパーローラーベアリングの場合はベアリングを壊して保持器とローラーを撤去、ボールベアリングでいうところの内輪を叩き出すのがよさそうです。
保持器はニッパーでちょん切って邪魔な部分を撤去します。
ベアリングの上側の段差にプラーを掛けて引っ張れないかと試しましたが、さすがにそんなに甘くはありません。
プラーの爪の掛かりが浅くて無理でした。
写真ではひっかける爪がハの時になっていますが、このあたり若干試行錯誤はしましたが、無理なものは土台無理。

意を決してタガネとハンマーで叩き出すことにしました。
これがまた大変。
ただしKSRと違って叩いているうちにコンマ数㎜位づづ、本当にわずかですが、動き出しました。
パワープレイは好きでも得意でもないのでいい加減嫌になります。
きっちり90分間叩き続けて6~7㎜位は動いたでしょうか?
ここまで来たらプラーが使えそうです。
こんな感じでセットしてみたところ、イケそうな予感!!!

最初、ステムシャフトの先端に木片を挟みましたが、これはさすがに無理でした。実際は木片なしで作業をしています。

そしてボルトをギリギリ回して取り外しに成功。
体力をかなりセーブすることが出来ました。
幸いなことにシャフトにキズを付けることもなく作業完了。

V11はべリングのさらに下にこいつらがセットされていまして、これらを再利用したかったのです。
破壊するつもりならべリングを加熱したり叩きやすい所を叩けたりするのでしょうけど、新品探すのも面倒だし、もったいないし。
首尾よく完全体で取り外すことが出来て大満足。

そして闘いの結果得たものたち。
固着していないって最高ですね。

朝10:00から休憩をはさみながら作業をして、この時点で夕方16:00過ぎになってました。
さすがにもうお腹いっぱいで、この日の作業はここまで。
ロワブラケットにベアリングとグリスを入れて三又を組み立てるまで行きたかったのですが、まあ、上出来。
上手くいって一安心。
正月休みに買ったプラーも役に立って目出度し目出度し。
それにしても暖かくなっててすっかり春ですねぇ。
夕方も日が沈む時間が遅くなってきて助かります。
次回はステムの組み立てといよいよタイミングケースカバーを開けてみようと思っています。
メンテシリーズ、もう少し続きます。
とりあえずこんな感じということで。

にほんブログ村
前回のKSRのピボットシャフトの固着の話では何人かの人からコメントやらDMやらでアドバイスをもらいました。
ありがとうございます!
とりあえず3日おきにラスペネを吹いていまして、また今度何かしてみるつもりです。
で、今回はV11の話です。
先日、この土日は自宅でV11の作業を進めていました。
そして、今、大きな満足感とともにこのブログを書いています。
今回、今年の大規模メンテナンスの一つの目玉のステムベアリングの交換に取り掛かりました。
この作業は人の手伝いはしたことはあったのですが、一人でやるのは今回が初めてで、ちょっと不安があったんですよね。
何が不安って下側のベアリングを抜く作業がとても苦労をした記憶があったのですが、どうにかこうにか無事に抜くことができました。
最大の山場を越えられたようです。
実際の作業ですが、まずは土曜日の話。
リアサスとその受けのシャフトの清掃、給脂、レデューサーの点検、清掃をやっつけました。
いつも通りですね。
リアサスの下側のシャフトが今回もだいぶ水が浸入した感じになっていました。
V11の車体周りではここが一番メンテナンスが必要な場所な気がします。


レデューサーは気が付いたときに開けて点検していますが、オイルの乳化とか全くありません。
リードバルブの損傷もなし。
自分の使い方ではほぼメンテフリーな気がします。

そしていよいよ勝負の日曜日。
遥かなるステムベアリング交換後の素晴らしい世界を夢見て旅に出ます。
まずは現状の確認から。
タイヤとフロントフォーク、メータまで外しました。
ハンドルはカウルのステーにひもで縛ってつるしてありますw

トップブリッジ外したところ。
汚いですね~ できる範囲できれいにしながらの作業なので時間がかかります。

ステムを外すとグリスは全然残ってました。
過去の整備記録を見ると2017年の11月が最後のグリスアップだったようです。
ちなみに当時から25000㎞位走ってます。
上側のレースとベアリング。


外したステム。

下側のレース。

レースに残ったグリスをざっとふき取ってタガネで叩きだしました。
このレースを叩き出す作業はヘッドパイプとレースの形状でずいぶん難易度が変わるみたいですが、V11はとても簡単な部類だと思います。
上側も下側もヘッドパイプの内径よりもレースの内径の方が小さくて、1.5㎜か2㎜位は工具の掛かりしろがあります。
目視でもはっきりわかるので、狙いやすいです。
ただ、この狙いやすいってところに安心してしまい、ちょっとやらかしてしまいました。
タガネの刃でヘッドパイプ内側のレースを圧入する部分にキズをつけちゃいました。
テンパってしまい写真がないのですが、オイルストーンとペーパーで均してなかったことに。
そんな訳で簡単と言った舌の根も乾かないうちに違うこと言いますけど、レースを叩き出す専用の工具を使った方が確実かもしれません。
バイクによっては爪がレースにかからずに苦労することもあるみたいですが、V11なら問題なく使える気がします。
まあ、使えなくても責任は取りませんけどね。
こちらが下側のレース。
車体に取り付けた状態で見ていた時は黒いスジがもう少し濃かったような気がしますけどね。
そんなに問題なさそうにも見えます。触ってもへこみや段差はありません。
ベアリング本体も新旧触ってみても差は感じません。
もしかしたら交換しなくてもよかった?と思いましたが、まあ、車齢20年の走行距離57000㎞ですからね。
変えても無駄にはならんでしょう。

早速新品のレースを取り付けます。
ヘッドパイプを掃除して、上側から入れました。
プラハンでコツコツ叩いて、途中からは外したレースをあてがって鉄のハンマーで叩いたら簡単に入りました。

下側はワッシャを使って圧入するつもりで外径60㎜のワッシャを用意してありました。
ところが実際に試してみるとなんか斜めに入っていくように見えたので、すぐにやめて直接叩いて入れました。
結局お金使って準備した簡易プラーは最初の2㎜位しか使いませんでしたが、うまく作業できたので結果オーライ、細かい事は気にしないようにします。
ハンマーで叩いた方が微調整ができて失敗しにくいかもしれません。


さて、ここからが問題。
いったん工具を片付けて、手を洗って精神を整えます。
最難関のロアブラケットのベアリングの取り外しにかかります。
動画やブログなんかでいろんな人の作業を見させてもらいましたが、テーパーローラーベアリングの場合はベアリングを壊して保持器とローラーを撤去、ボールベアリングでいうところの内輪を叩き出すのがよさそうです。
保持器はニッパーでちょん切って邪魔な部分を撤去します。
ベアリングの上側の段差にプラーを掛けて引っ張れないかと試しましたが、さすがにそんなに甘くはありません。
プラーの爪の掛かりが浅くて無理でした。
写真ではひっかける爪がハの時になっていますが、このあたり若干試行錯誤はしましたが、無理なものは土台無理。

意を決してタガネとハンマーで叩き出すことにしました。
これがまた大変。
ただしKSRと違って叩いているうちにコンマ数㎜位づづ、本当にわずかですが、動き出しました。
パワープレイは好きでも得意でもないのでいい加減嫌になります。
きっちり90分間叩き続けて6~7㎜位は動いたでしょうか?
ここまで来たらプラーが使えそうです。
こんな感じでセットしてみたところ、イケそうな予感!!!

最初、ステムシャフトの先端に木片を挟みましたが、これはさすがに無理でした。実際は木片なしで作業をしています。

そしてボルトをギリギリ回して取り外しに成功。
体力をかなりセーブすることが出来ました。
幸いなことにシャフトにキズを付けることもなく作業完了。

V11はべリングのさらに下にこいつらがセットされていまして、これらを再利用したかったのです。
破壊するつもりならべリングを加熱したり叩きやすい所を叩けたりするのでしょうけど、新品探すのも面倒だし、もったいないし。
首尾よく完全体で取り外すことが出来て大満足。

そして闘いの結果得たものたち。
固着していないって最高ですね。

朝10:00から休憩をはさみながら作業をして、この時点で夕方16:00過ぎになってました。
さすがにもうお腹いっぱいで、この日の作業はここまで。
ロワブラケットにベアリングとグリスを入れて三又を組み立てるまで行きたかったのですが、まあ、上出来。
上手くいって一安心。
正月休みに買ったプラーも役に立って目出度し目出度し。
それにしても暖かくなっててすっかり春ですねぇ。
夕方も日が沈む時間が遅くなってきて助かります。
次回はステムの組み立てといよいよタイミングケースカバーを開けてみようと思っています。
メンテシリーズ、もう少し続きます。
とりあえずこんな感じということで。

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