V11 TPS調整の実験の続き
梅雨入りしましたね。
今回は前回のエントリの続き、つまりTPSの調整方法の違いで空燃比が激変するって話の続きです。
少し走ってみたのでどのくらい変わるか?っていうのが見えてきました。
ここで走ってみた印象と今後の方向性を整理しておこうと思います。
■サブコンセッティングで目指すもの
実際のセッティングとか空燃比云々の前に一応やりたいことを書いておきます。
目的は単純で楽しく、気持ちよく走りたいということ。
エンジンについて言えば開けた分だけ素直に力が出て欲しいのです。
雨や夜の峠道でも扱いやすいことを重要視しています。
長い距離を走っても疲れなくなるし、それは結果的に安全につながるはずです。
そして何より気持ちよさにつながるのではないか、と。
排気管やエアクリーナーを変えたりその他色々と仕様変更をしていますが、その時その時ちゃんとバランスをとって乗りたいんですよね。
何かを変えればバランスは崩れるので、その補正する手段が欲しいということでサブコンを導入しています。
もともと運転もそんなに上手いわけではないので、オートバイが素直に反応するというのはとても大事なのです。
■TPSの調整方法のおさらい
さて、今回はTPSの調整方法の違いによる空燃比の差を検証します。
今までの調整方法と前回試した新しい調整は次のとおり。
【従来の調整方法】
1.バタフライバルブ全閉(=開度0°)でTPS出力電圧が150mVになるように調整
2.アイドリング時、バタフライバルブが開度3.5°とななるようにTPS出力が521mVになるように調整
3.エンジン暖機状態でアイドリング回転数が1050rpmになるようにバタフライバルブの開度を調整
4.結果としてアイドリング時は1.4°/290mVで1050rpm
【新しい調整方法】
1~4までは従来の手順と同じ。つまり1.4°/290mVで1050prmとしたところから5の手順を追加
5.TPSをスロットルボディに固定している2本のトルクスネジを緩め、TPSの位置を調整する
この時、TPSの出力電圧が521mVとなるように調整してから固定する
5の手順を追加することで、バタフライバルブの開度は1.4°だが1050rpm時のECU本来の燃料噴射量と点火時期となっていることを期待しました。
■Rapid Bikeのマップについて
もう一つ。
今回の比較に使ったマップについてはGW明けに会津方面を走った時のマップを使いました。
その時に最後に取ったログデータと、今回同じマップで走った時のログデータを比較します。
そのマップがこれ↓

■実走での空燃比の違い
まず、会津のツーリングの最後で山を下りながらしばらく走った時の結果が↓です。

この時は途中まで片側1車線、途中から2車線になる国道を車の後ろを流れにのって走っていました。
開度0%、回転数1603rpm、1894rpmのセルで薄くなっているのはスロットル全閉でエンブレで減速していると空燃比が大きな値を示すんです。
理由はわからないので何とも言えないのですが、特に下り坂でエンブレを多用していると空燃比が高い傾向になるようです。
それはともかくとして14台中盤の数値が多い状態です。
そしてこちら↓が同じマップでTPSの調整を替えた状態で走った結果です。

走った日も場所も違うのですが、まあ、明確に濃くなっていると言っていい違いです。
何なんでしょうね・・・とても同じマップとは思えません。
何なんでしょう?といってもこれが今回の条件での検証結果であり、事実ってことですよね。
新しい調整の方が濃くなるというのは同じ1050rpmでも1.4°/290mVより3.5°/521mVの方がガソリンの噴射量が多いという理解で良いのかな?
それにしてもずいぶんな違いのような気がします…
■実走の印象は?
単純に現状のマップで新旧の調整を比べると、これはもう圧倒的に新しい調整の方が良いです。
今回の調整では空燃比と点火時期の両方に影響が出ているはずです。
どっちがどの程度寄与しているかわかりませんが、感じた印象は空燃比の差が支配的な気がします。
話は脱線しますが、自宅~別宅の移動でV11を使うようになってからしばらく燃費を良くすることに拘っていた時期があります。
僕のV11は6速4000rpmでほぼ100㎞/hとなります。
高速道路での燃費を稼ぐために80~100Km/hの巡航時の空燃比を14.7の理想空燃比に合わせ、アクセルを開けて加速するときはRapid Bikeの加速ポンプの機能を使って燃料を増量するセッティングにしていました。
ちなみに過去何度か金曜日の夜別宅から自宅に戻るときに80㎞/hをずっとキープして走る燃費チャレンジをやっていますが、最高で27.0km/l、平均的には26.5km/l位の燃費で走っています。
そんな訳で、しばらく14台の空燃比で走っていたのですが、やっぱり12台の方がトルクがあって良いですね。
燃料を絞るときは徐々に薄くしていったので、最初の感触を忘れてしまっていたようです。
今回、12台の空燃比で改めて走ってみるとやっぱりトルクがあるなーと思います。
いくらワイドオープン時は加速ポンプで補正するといってもこれはちょっとナシですね。
もともと普通にツーリングしても19~20km/lくらいは走っていて、低燃費セッティングで1割くらい良くなっていたのですが、これからはもう燃費は気にせずガソリンジャブジャブ使うことにします。
■どちらの調整が良いのか?
結局どっちがいいのよってことなんですが、なんとなく新しい調整の方が良い気がします。
根拠はないのですが、空燃比はともかく点火時期の方は僕のサブコンでは調整できません。
スロットル全閉のアイドリング時は3.5°とECUに思い込ませ、正規の点火時期で制御をした方が良いという考え方です。
実際はどちらが正解かというのは、ECUの中身を知らないと判断できないですよね。
今後はこの仮定に基づいて実験をしながら良いところを探すしかないと思っています。
ECUの内部が分かればいいんですが、そのためにはマレリにでも就職して技術文書にアクセスできる資格を得るくらいしかやりようは無い気がします。
ま、とにかくやってみるしかないですわ。
こんな結論になったので、しばらくは新しい調整でRapid Bikeのセッティングを詰めてみようと思っています。
実は性格的にネチネチしつこいタイプなので、バイクも一台のバイクを長く乗ることが多いのです。
良いのか悪いのか良くわかりませんが、V11もまだしゃぶりたりないようです。
なんだかんだと言っても要するに楽しければいいんですけどね。
とりあえずこんな感じということで。

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おすすめの空燃比計
今回は前回のエントリの続き、つまりTPSの調整方法の違いで空燃比が激変するって話の続きです。
少し走ってみたのでどのくらい変わるか?っていうのが見えてきました。
ここで走ってみた印象と今後の方向性を整理しておこうと思います。
■サブコンセッティングで目指すもの
実際のセッティングとか空燃比云々の前に一応やりたいことを書いておきます。
目的は単純で楽しく、気持ちよく走りたいということ。
エンジンについて言えば開けた分だけ素直に力が出て欲しいのです。
雨や夜の峠道でも扱いやすいことを重要視しています。
長い距離を走っても疲れなくなるし、それは結果的に安全につながるはずです。
そして何より気持ちよさにつながるのではないか、と。
排気管やエアクリーナーを変えたりその他色々と仕様変更をしていますが、その時その時ちゃんとバランスをとって乗りたいんですよね。
何かを変えればバランスは崩れるので、その補正する手段が欲しいということでサブコンを導入しています。
もともと運転もそんなに上手いわけではないので、オートバイが素直に反応するというのはとても大事なのです。
■TPSの調整方法のおさらい
さて、今回はTPSの調整方法の違いによる空燃比の差を検証します。
今までの調整方法と前回試した新しい調整は次のとおり。
【従来の調整方法】
1.バタフライバルブ全閉(=開度0°)でTPS出力電圧が150mVになるように調整
2.アイドリング時、バタフライバルブが開度3.5°とななるようにTPS出力が521mVになるように調整
3.エンジン暖機状態でアイドリング回転数が1050rpmになるようにバタフライバルブの開度を調整
4.結果としてアイドリング時は1.4°/290mVで1050rpm
【新しい調整方法】
1~4までは従来の手順と同じ。つまり1.4°/290mVで1050prmとしたところから5の手順を追加
5.TPSをスロットルボディに固定している2本のトルクスネジを緩め、TPSの位置を調整する
この時、TPSの出力電圧が521mVとなるように調整してから固定する
5の手順を追加することで、バタフライバルブの開度は1.4°だが1050rpm時のECU本来の燃料噴射量と点火時期となっていることを期待しました。
■Rapid Bikeのマップについて
もう一つ。
今回の比較に使ったマップについてはGW明けに会津方面を走った時のマップを使いました。
その時に最後に取ったログデータと、今回同じマップで走った時のログデータを比較します。
そのマップがこれ↓

■実走での空燃比の違い
まず、会津のツーリングの最後で山を下りながらしばらく走った時の結果が↓です。

この時は途中まで片側1車線、途中から2車線になる国道を車の後ろを流れにのって走っていました。
開度0%、回転数1603rpm、1894rpmのセルで薄くなっているのはスロットル全閉でエンブレで減速していると空燃比が大きな値を示すんです。
理由はわからないので何とも言えないのですが、特に下り坂でエンブレを多用していると空燃比が高い傾向になるようです。
それはともかくとして14台中盤の数値が多い状態です。
そしてこちら↓が同じマップでTPSの調整を替えた状態で走った結果です。

走った日も場所も違うのですが、まあ、明確に濃くなっていると言っていい違いです。
何なんでしょうね・・・とても同じマップとは思えません。
何なんでしょう?といってもこれが今回の条件での検証結果であり、事実ってことですよね。
新しい調整の方が濃くなるというのは同じ1050rpmでも1.4°/290mVより3.5°/521mVの方がガソリンの噴射量が多いという理解で良いのかな?
それにしてもずいぶんな違いのような気がします…
■実走の印象は?
単純に現状のマップで新旧の調整を比べると、これはもう圧倒的に新しい調整の方が良いです。
今回の調整では空燃比と点火時期の両方に影響が出ているはずです。
どっちがどの程度寄与しているかわかりませんが、感じた印象は空燃比の差が支配的な気がします。
話は脱線しますが、自宅~別宅の移動でV11を使うようになってからしばらく燃費を良くすることに拘っていた時期があります。
僕のV11は6速4000rpmでほぼ100㎞/hとなります。
高速道路での燃費を稼ぐために80~100Km/hの巡航時の空燃比を14.7の理想空燃比に合わせ、アクセルを開けて加速するときはRapid Bikeの加速ポンプの機能を使って燃料を増量するセッティングにしていました。
ちなみに過去何度か金曜日の夜別宅から自宅に戻るときに80㎞/hをずっとキープして走る燃費チャレンジをやっていますが、最高で27.0km/l、平均的には26.5km/l位の燃費で走っています。
そんな訳で、しばらく14台の空燃比で走っていたのですが、やっぱり12台の方がトルクがあって良いですね。
燃料を絞るときは徐々に薄くしていったので、最初の感触を忘れてしまっていたようです。
今回、12台の空燃比で改めて走ってみるとやっぱりトルクがあるなーと思います。
いくらワイドオープン時は加速ポンプで補正するといってもこれはちょっとナシですね。
もともと普通にツーリングしても19~20km/lくらいは走っていて、低燃費セッティングで1割くらい良くなっていたのですが、これからはもう燃費は気にせずガソリンジャブジャブ使うことにします。
■どちらの調整が良いのか?
結局どっちがいいのよってことなんですが、なんとなく新しい調整の方が良い気がします。
根拠はないのですが、空燃比はともかく点火時期の方は僕のサブコンでは調整できません。
スロットル全閉のアイドリング時は3.5°とECUに思い込ませ、正規の点火時期で制御をした方が良いという考え方です。
実際はどちらが正解かというのは、ECUの中身を知らないと判断できないですよね。
今後はこの仮定に基づいて実験をしながら良いところを探すしかないと思っています。
ECUの内部が分かればいいんですが、そのためにはマレリにでも就職して技術文書にアクセスできる資格を得るくらいしかやりようは無い気がします。
ま、とにかくやってみるしかないですわ。
こんな結論になったので、しばらくは新しい調整でRapid Bikeのセッティングを詰めてみようと思っています。
実は性格的にネチネチしつこいタイプなので、バイクも一台のバイクを長く乗ることが多いのです。
良いのか悪いのか良くわかりませんが、V11もまだしゃぶりたりないようです。
なんだかんだと言っても要するに楽しければいいんですけどね。
とりあえずこんな感じということで。

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