V11 小ネタ集4

    どうもこんばんは。


    久しぶりにネタ追加です。

    今回のお題は「セルボタンを押すと15Aのヒューズが飛んでしまう」という現象とその対策の話です。
    最近Twitterでそんな話題が流れているのを見てそう言えば記事にしていなかったな、と。


    話は少しそれますが、V11系の情報ってネットで検索してもあまり見つからないんですよね…
    V11はいくつかのバリエーションモデルがあって全体で何台輸入されたかはわかりません。
    ただRosso Corsa/Nero Corsaについてはそれぞれ101台、46台が輸入されたらしいです。
    随分前の福田モーター商会のブログ記事で見たもので、まあ、そこそこ信頼できそうな気がしています。当時の輸入元なので。
    その記事にはこの台数でもMotoguzziとしては多いということが書いてあった気がします。

    ま、20年前の150台だからね~ 今時点でどの程度生存しているかもわからないし…
    要するに単にマイナーなだけ、ネットに情報が少なくても仕方ないってことなんでしょうけど…


    で、そんな状況でもたまに目にするのが時々セルが回らなくなるという話。
    この現象ってたぶんV11系のGuzziの持病の一つなんじゃないかな、と思っています。
    少なくともRosso CorsaとNero Corsaは同じ回路/部品で、キャタライザーの無いV11もセル周りの回路は同じようですし、もしかすると同じECUを使っているCaliforniaとかも同じかも。(←これは勝手な推測)


    何を隠そうワタクシのV11でも時々現象出ていました。
    実際、出先でセルボタン押しても無反応だと結構焦ります。
    こんな時はハンドルを左右に切ったりクラッチ握る/放すを繰り返したり、要するにスイッチやコネクタの接触不良が解消することを祈って刺激を与えてから再度セルボタンを押すなんてことをしていました。

    後はこんな感じでセルボタンをメンテしたり。
    V11 電気系統トラブル3連発


    何度かこんなことを繰り返していましたが、いつだったかちょっと面倒なことが起こりました。
    セルボタンを押すと15Aのヒューズが溶断しちゃうという謎な現象が起こるようになってしまったのです。
    1回目はヒューズを交換して様子を見ることにしたのですが、程なくして2回目、3回目が発生。
    真面目に対策することにしました。


    セルモータはエンジンの左下に装着されているのですが、モータを回すためのリレーが内蔵されています。
    そしてセルボタンを押すとセルモータのリレーに12Vが供給されてモータが起動するのですが、配線図でこのリレーに給電するラインをさかのぼっていくと15Aのヒューズにたどり着きます。
    この現象が発生する時はセルボタンを押した瞬間にヒューズに15A以上の電流が流れ、ヒューズが溶断していると推定できます。
    推定と言っても、まあ、事実でしょう。証拠はないけど。
    実際に溶断しているので。

    ただ、そんなに電流流れているのにセルモータのリレーが反応しない理由はわかりませんし、リレー自体が壊れないのもちょっと不思議。
    リレーではなく別の経路(例えばどこかがGNDにショートしていて)に電流流れているのかもしれませんが、上手く説明できるような仮説も思い浮かびません。
    ちゃんとした原因まで調査しきれていませんがバッテリ~ヒューズ~セルモータ間にはメインスイッチ/クラッチのスイッチやコネクタ類があります。
    これらの抵抗が影響しているのと考えるのが妥当と思われたので、ここにリレーを追加することにしました。


    KSRにも使ったこのエーモンリレーを使っています。
    このリレーは下半分の赤/黄/青/黒の線が出ている部分はコネクタになっていて本体から分離できます。
    本体側は平型端子が4つ並んでいるので、それぞれに直接端子を接続することが可能です。
    IMG_20220605_120615 (2)


    接続は以下の通り。
    リレー青線 : セルモータに茶-黒の線が接続されているので、これを外して直接つなぐ
             この線がセルボタンから来ているので、リレーのON/OFF用として使用
             平型端子なので無加工で接続可能
    リレー黒線 : GND(バッテリーの-端子)に接続
    リレー赤線 : バッテリーの+端子に接続
    リレー黄線 : セルの茶-黒線がつながっていた端子と直結する

    分かりにくいですがフューズボックスのあたりにエーモンリレーを取り付けています。
    この位置であれば茶-黒線は継ぎ足しなど不要で無加工で接続可能です。
    IMG_20220619_152203 (2)


    多分取り付けてから3~4年経っていますが、今のところ15Aのヒューズ切れる現象は発生していませんし、セルボタンを押しても無反応って現象も発生していません。
    ただ・・・エーモンリレーが1回壊れました(爆)
    やっぱり何かおかしいのかもしれませんが、様子見を続けてる感じです。


    一応この構成としておけばエーモンリレーが壊れてもセルのリレーにつながっている線(エーモンリレーの黄色線)とバッテリの+端子をショートさせるとセルでエンジン掛けることが出来ます。
    (もちろんメインスイッチはオン、ギヤはニュートラルで)
    こんな感じのショートクリップを車載しておくといざという時に簡単にショートできるのでおススメです。
    IMG_20220619_152317 (2)

    体力的にはごくごく平凡なので、V11の押し掛けなんてほぼ無理。
    セルが調子悪いと出先でも不安なのでこの対策はやっておいた方がよい気がします。


    とりあえずこんな感じということで。



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    KSR メータを中途半端に近代化する話 その3

    どうもこんばんは。


    前回からの続きの話。

    メータを中途半端に近代化する話 その2
    メータを中途半端に近代化する話

    タコメーターをステッピングモータで駆動するようにしたので、当然のことながらメーターを動かすのに電源が必要です。
    動かすだけならメインハーネスの茶色、サービスマニュアルでBRと表記されている線から電源をとればよいのですが、これだとちょっと困ったことになったります。

    それはこれ↓
    IMG_20220605_142045 (2)

    エンジン切るとその瞬間にタコメータの電源落ちちゃうので、その時の回転数を表示したまま止まってしまうんですね。
    困ったと言っても壊れるとかではなく気にしなければ別にどうでもよい話なんですけど、カッコ悪いのは確かなので対策することにします。

    対策というほど大げさなものではなく、キーをオフしてもしばらくの間は通電を続け、針が0になってから電源を切るようにするだけです。
    純正のメーターでもステッピングモータで駆動している場合は何らかの方法で対応しているはずなんですが、どんなやり方をしているのかは知りません。
    すぐに思いつく方法としてリレーを使ったOFF Delay回路というものがあるのでこれを使ってみることにしました。

    ネットでちょっとお勉強。
    何はともあれリレーが必要ですが、全波整流化した時にヘッドライトにリレー経由で給電するようにしていたのでこれを利用します。

    元の接続↓
    15Aのフューズとエーモンさんのリレーを使ってます。
    リレー1


    DFF Delay回路の回路と車体側との接続↓
    青い点線で囲った部分がOFF Delay回路です。
    リレー2

    メインスイッチをオフすると電源の供給はなくなりますが、コンデンサと抵抗を介してトランジスタのベースに電流を流し続けることが出来ます。
    そしてその間はリレーはON状態を維持、負荷に電力を供給し続けることが出来るという仕組み。

    ブレッドボードで確認。



    どの程度の遅延させるかはコンデンサと抵抗の定数で調整することが出来て、遅延時間を長くとりたければ抵抗、コンデンサの値を大きくすればよいです。
    ただし、ちょっと試しましたが計算値と実際の遅延時間は全然合いませんでした。
    この辺はあまり深く考えずに実機で(とりあえず長めに)適当に決めました。
    今回はとりあえずC=100uF、R=1kΩで運用してみることにします。 

    手持ちの部品でユニバーサル基板上に組んでタカチのケースに入れて車体に取り付けて完成。
    IMG_20220605_120615 (2)

    車体に実装した写真は撮り忘れました。


    去年あたりから時間を見てジムカーナの練習会へ参加しています。
    そうなるとこれまで適当&ヤッツケ仕事のまま放置していたところを直さないといけないという流れでこんなことばかりしています。
    セッティングも運転技術自体も基準をはっきりさせておきたいということもありますが、そもそもバイクがちゃんとしていないと危なかったり他の人に迷惑かけることになったりするのはよくないので。

    もう少し手を入れたい所が残ってるので、しばらくは大したネタは書けないかなぁ・・・


    とりあえずこんな感じということで。



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    KSR 自作CDIの迷走と迷いと吹っ切った話

    どうもこんばんは。


    2年周期くらいでの更新になってるKSRの自作CDIの話。
    いつからやっているのか既に本人もさっぱり覚えていないほどで、牛歩どころかカタツムリ並みの開発スピードなんですが、いまだに細々と続いています。


    そもそもなぜこんなにてこずっているのか?というと、KSR1/2っていわゆる
    フライホイールの突起とか
    6601_LRG.jpg

    パルサーローター
    l549824224.jpg

    というものがなく、点火タイミングの基準となるピックアップ信号がないから。
    つまり、運転中のエンジンのクランクシャフトの位置(位相)を知る術がないのです。

    純正CDIはエキサイタコイルで発生するコンデンサの充電用のパルスの立ち上がり波形をもとに点火タイミングを決めているようなのですが、プラスチックで封止されていて詳細調べられていません。
    長らくこの充電用のパルスを分圧してその立ち上がりエッジを基準位置(=ピックアップ信号)として使う方法で何とかしようとしていたのですが、今回、というか2年くらい前にめでたく諦めることを決断ました。


    KSR1/2の点火時期はBTDC18.5°@1350rpm~21.0°@3000rpmで点火時期確認用のタイミングマークはBDTC21°の位置にあります。
    例えば自作CDIで10000rpmまでBTDC21°に設定したらずっと21°で点火&タイミングマークが止まって見えていてほしいのですが、実際はどんどん進角してしまいます。
    これは件のパルスの立ち上がり位置が回転数の上昇とともに早くなってしまっていることが原因と推定しています。
    要するに回転数によって立ち上がりエッジの位置が変わってしまうためクランクシャフトの位置を正しく判定出来なかったのです。

    実はCDIのプログラムについては骨格部分はすごく単純です。
    基準位置の信号が入力されたら、その時の回転数からクランクが上死点前の所望の点火タイミングまで進む時間を算出してタイマーをセット。時間が来たらサイリスタのゲートに接続してあるポートをオンにするだけです。
    細かいことにこだわればいろいろありますが、ぶっちゃけこれだけ。

    CDIのキモは基準パルスの品質なんです。
    キックスタート時の低い回転数から吹け切るまでまで確実に決まった位置でパルスを発生させる必要があるのです。


    結局、どうしたの?って話ですが、これまた試行錯誤してまして。

     ①磁石+ホールセンサ
     ②フライホイールのマーキング+フォトリフレクタ

    の2パターンをトライしています。


    ホールセンサ+磁石方式ではフライホイールにワイヤリング用のワイヤでダイソー磁石を括り付けてエポキシボンドで補強、
    IMG_20200620_102216.jpg

    ホールセンサをカバー内側に接着。
    IMG_20211024_094305_20220601204645cb9.jpg

    IMG_20211024_094421.jpg

    これで磁石がセンサの前を通過したタイミングで信号が発生するのでクランクの位置がわかります。
    CDI的にはこれできちんとクランクの位置を知ることが出来るようになり、期待通りの動作をするようになりました。
    但し、この磁石の取り付けは方法は流石にちょっと気が引けるものがありました。
    実際、ジムカーナの練習会でエンジンガンガン回していたらワイヤーが千切れて磁石の位置がずれてエンジン止まってしました。
    遠心力のすごさを実感すると同時にこのやり方ではイカンということを心の底から理解。
    当然ですが良識ある大人はマネをしてはいけません。


    次に試したのはフライホイールに赤外線を反射させる/させないように細工をしてフォトリフレクタで反射してくる赤外線を検出する方法です。
    最初は黒いテープとアルミテープを使いました。黒テープとアルミテープの反射率の差を利用する作戦です。
    IMG_20211024_155050.jpg

    フォトリフレクタはこんな感じでカバーに固定。
    このセンサでアルミテープを検出します。
    IMG_20211024_155135.jpg


    目論見通りエンジンの始動には成功したものの、5分も走るとエンジンの熱でテープの粘着剤が柔らかくなるらしく、テープはあえなく剥がれ、エンジン停止。
    接着剤で貼ってみても、しばらくするとやっぱり剥がれてしまい結局エンジン停止。


    最後はアタマにきてフライホイールを塗装してしまいました。
    これが今年の1月頃の話。
    IMG_20220123_100305.jpg

    IMG_20220123_100321.jpg

    IMG_20220123_101630.jpg


    白ペイント部で反射してくる赤外線を検出、センサ出力がHiになり、艶消し黒ペイント部では赤外線の反射が弱いので、センサの出力はLowってことでめでたく安定したパルスを出力できるようになっています。
    すでにジムカーナの練習会を何度か走っており、今のところは大丈夫っぽい感じ。


    本当のところは随分前からホールセンサなりフォトリフレクタなりへの移行を考えていたのですが、中々踏み切れませんでした。
    これらの方法ではセンサをクランクケースに固定せず、フライホイールのカバーに取り付けるため、
     (1)カバーを取り付けた状態でないとエンジンがかからない
     (2)カバーの取り付け位置がずれるとセンサの位置が変わって点火時期も変わってしまう。
     (3)転倒時、エンジン始動不能になる可能性が高くなる
     (4)点火時期の確認がしにくい
    という4重苦を抱えこむことになるからです。
    (4)はカバーに点火時期チェック用の穴を開けたので点火時期自体は見えるのですが、防水の面で不安が残ってます。
    どれも結構面倒な問題ですよね。

    機械加工とか得意な人からすればどうにかなるのでしょうが、自分の能力ではかなりハードルが高い。
    そうは言っても正確なピックアップ信号で点火時期をコントロールしたい欲求により今回のシステム変更に踏み切っちゃいました。



    ちなみにKSRのフライホイールは一周360°で約355㎜。
    BTDC135°とBBDC135°の位置でおよそ10°、15°分の長さで白ペイントを塗っています。
    なぜ白ペイントの幅を変えているか?というと、ピストンの上昇(吸気・圧縮)行程と下降(燃焼・排気)行程を判別するため。
    たいていの2ストの点火はBTDCx°とその180°後、つまりBBDCx°の2回点火していることが多いと思います。
    KSRもノーマルはこのタイプ。
    自分のCDIはここで俗に捨て火と言われる下死点前の点火をやめてその分の電力をコンデンサにチャージするようにしています。


    点火能力が増強されているかは何とも言えませんが、理屈的には条件の悪い場合でも失火することが少なくなっているんじゃないかな~と思っています。



    これまで回転数によってどんどん変わってしまう点火時期を回路やプログラムで補正しようとしてきましたが、やっぱり入力信号自体がちゃんとしているのとそうでないのでは大違いです。
    パット見補正して上手くいっているように見えてもやっぱりごまかしている分スッキリ感はなかったので。

    これでもう一度点火時期のセッティングを詰めてみようと思っています。
    ブログの更新が止まっているときはこんなのをチマチマやっていると思ってください。
    センサの取り付けについては継続検討です・・・


    とりあえずこんな感じということで。



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