海外通販でのバイク部品購入時の関税、消費税について

    先日、仕事中に奥様よりLINEで連絡がありました。
    「何かわからないものが国際郵便で届いたけど1400円請求された。仕方ないから払ったけど、これはなんだ?」
    という内容。
    当然ちょっと不機嫌っぽい文面でした。まあ、そうよね。

    クランク角センサー以外思い当たるものは無いのですが、追加で費用を払わないといけないという理解がありませんでした。
    「もしかしたら国内分の送料が入っていなかったのかも」ととりあえず回答。

    週末帰宅して確認すると、消費税と通関手数料だったことが判明しました。
    ところが、税関で発行された書類を見ても、計算方法が理解できず、なぜその金額の請求となったのかわかりません。
    そこで、少し調べてみることにしました。

    ということで、主に税関のHPを見まくって調べた結果をまとめてみました。
    もちろん、100%完璧である保証はないので、参考程度としてください。
    誤りがあればご指摘いただければ修正します。



    1.海外からバイク関連の品物を個人輸入した時に発生する費用
    まずは、海外通販を利用して個人輸入すると発生するお金をリストアップしてみます。
     (1)部品代
       当たり前ですね。今回の場合はクレジットカードで購入しました。USドルでの決済です。
     (2)輸送費
       アメリカから日本の自宅までの輸送の費用で、こちらもドル建てです。
     (3)税金(現地)
       欧州などからの輸入ではVAT(付加価値税)とよばれる税金が発生します。
       今回税金は0となっていました。
     (4)関税
       日本での通関時に発生。輸入する品目ごとに税率が定められています。
     (5)消費税
       輸入品にも消費税がかかります。例外があり、消費税なしというケースがあります。
     (6)通関手数料
       税関を通すのもお金が必要ということですね。

    (1)、(2)と(3)は購入時に金額が決定します。
    通関時に(4)、(5)金額が決まり、(6)と合わせて、自宅到着時に請求された費用となります。



    2.今回の部品代と関税、消費税の金額
    今回、掛かった費用は次のようになります

    2.1 部品代
    MG Cycleでの購入金額と送料は次の通りです。Invoiceの内容です。   
     DescriptionQ'tyPrice
     phase senssr 1 $222.72
     phase sensor oring  1 $3.28
     shim, rocker arm, bronze thrust washer8$30.32
      Subtotal-$256.32

       Shipping                                                                                                                 $38.25
       Total                                                                                                                     $294.57

     2.2関税、消費税                                                              
    「横浜税関 川崎外郵出張所長」が発行したの「国際郵便物課税通知書」の内容となります。
    書類の主だった記載内容を書き出してみます。
    ---------------------------------------------------------------------------------------------------
     告知書品名  PARTS FOR ANTIQUE  MOTERCYCLE
     品名     CUSTOMS DUTY FREE GOODS
     統計品目番号 9A
     (税表番号)   (FREE)
      
    税目価格(¥)税率税額(¥)
    関税17,023基本 FREE0
    消費税17,0236.30%1071
    地方消費税1,00017/63269

     消費税・地方消費税 計                                                                                       1200円 
    ---------------------------------------------------------------------------------------------------

    関税、消費税は合計1200円となっていて、通関手数料200円を加えた1400円が請求金額でした。

    2.3 購入代金、送料、税金総額
    1$=110円で計算すると以下のようになります。

     部品代   28195円 ($256.32)
     送料      4207円 ($38.25)
     計        32402円 ($294.57)
     消費税     1200円
     通関手数料   200円
     税金計      1400円
     総計     33802円


    3.疑問点
    32000円超の買い物で消費税1200円ですよ。
    8%なら2500円越えると思うんですけど。
    と、いうことで、詳しく知りたくなってしまいました。

    2.2の税関の書類を転記した表でわからないことは
     ・価格が17023円となっているけど、どうやって計算しているの?
     ・関税がFREEだが理由は?
     ・消費税・地方消費税がかかっているが税率、算出方法は?
    などなどです。

    今回、ちょっと頑張って金額をトレースしてみますよ。

    4. 個人輸入/関税のアウトライン
    計算前に少し仕組みを整理してみました。
    海外外から品物を購入した時には関税や消費税が掛かることはなんとなく知っていますよね。
    改めて調べてみると関税を決める要素は次の3つになるようです。

     1) 目的は何か?   → 個人が自分で使用するために使うものか?
                 または企業活動のための仕入れか、などがあるかと思います。
     2) 何を購入したか?  →  これで税率がきまります。品物によっては無税だったりします。
     3) いくらか?    → 基本的に 円貨での価格x税率=税額 です。
                 もちろん、為替レートも影響します。

    1)については今回は自分で使うものなので、個人輸入となります。
    個人輸入の場合は3)で税金を算定するための”円貨での価格”と書いたところが変わってきます(後述)。


    ちなみに
    個人輸入の定義についてははっきりした定義はないようです。
      
    http://www.customs.go.jp/tetsuzuki/c-answer/kojin/3001_jr.htm
     
    個人輸入の通関手続きはこちらのページにあります。
      
    http://www.customs.go.jp/tokyo/zei/i_sodan1_3.htm

    2)は自動車や電気製品など日本国内の産業が競争力があるものは無税だったり、税率が低かったりします。
    逆に牛肉などは税率が高いですよね。後述しますが、今回のバイク用の部品は無税となります。

    3)の計算は「円貨での価格」は「課税価格」という言葉が正確な表現となります。
    商品の代金から円貨に換算し、課税価格を計算する流れとなります。
    さらに、「課税価格」は1)で書いたように個人輸入かそうでないかで算出方法が変わってきます。
    また「課税価格」を算出する元となる商品代金の価格に応じて、関税のかかり方も変わります。
    簡単にいうと少額の場合は関税は免除されたり、簡易税率で算出されたりします。(少額でも課税される場合もあります)。

    以上がアウトラインです。
    次にもう少し詳しく見てみます。


    5. 課税価格
    では、「課税価格」とは何か?ということになりますよね。
    税関の少額輸入貨物の簡易税率というページに課税価格について触れられています。
      http://www.customs.go.jp/tsukan/kanizeiritsu.htm


    キャプチャが上手くできていないですが、ご容赦ください。要点を書き出します。

     ・課税価格の合計が20万円以下の場合は簡易税率が適用される
      20万円より高い場合は正規の税率となる
     ・課税価格が1万円以下の場合は原則として関税、消費税・地方消費税は免除
     ・個人が個人使用の目的で輸入する場合は海外小売り価格に0.6を掛けた金額が課税価格となる 
      その他の貨物(つまり個人使用でない貨物)の課税価格は商品価格+運送料+保険料となる
     ・関税とは別に消費税・地方消費税がかかる


    簡易税率
    簡易税率表


    つまり、課税価格は↓の感じになるようです。
     パターン 課税価格(*1) 関税 消費税 通関手数料
     パターン1 10000円以下 なし なし なし
     パターン2 10000円以上 200000円以下 簡易税率 あり あり
     パターン3 200000円以上 一般税率 あり あり

     *1 課税価格
       個人輸入の場合   課税価格 = 海外小売り価格 x 0.6
       個人輸入以外    課税価格 = 商品金額 + 輸送料 + 保険料


    今回のケースでは課税価格は購入額$256.32の60%となり、Shippingの$38.25は含まれないことが確認できました。


    6. 為替レート
    次に為替レートです。
    同じように税関のHPをたどっていくと下記のページを見つけました。
    赤線の記述によると「通関の前々週の平均値」とあります。
    ここでちょっと疑問が。通関は7/18です。最初オレンジの丸印を付けた7月1日~7月7日のリンク先のレートかと思いましたが、どうやら違うようで、赤丸の通関日を含むリンク先のレートで計算されているようです。
    ちなみに1$=110.69円でした。



    為替1  



    7. 課税価格と関税/消費税の算出
    7.1 課税課価格の計算
    ここまで調べた結果から課税価格は次のような計算になります。

     商品代金(送料含まず)   為替レート  個人使用の軽減分      課税価格
     256.32        x  110.69       0.6    x  = 17023.24

    ふ~~~ やっと計算できました。


    7.2 関税
    頑張って調べましたが、実は関税がFREEとなっている理由がわかりませんでした。
    考えられる判定は次のの二つがあると思います。
     1) 課税価格が20万円以下→簡易税率から「ゴム、紙、陶磁製品、鉄銅製品、すず製品」で無税
     2) 課税価格の判定とは関係なく、そもそも関税が掛かる品目ではないから

    実行税率表のページ
    をみると第17部が「車両、航空機、船舶及び輸送機器関連品」となっています。
    この中で第87類が「鉄道用及び軌道用以外の車両並びにその部分品及び付属品」と規定されていて、バイクの部品はここに分類されると思われます。
    第87類の
    税率を見てみると以下のようになっていました。

      ・H.S.Code(統計番号)87.11項がモーターサイクル(他も含む)
      ・87.14項が87.11項の車両用、つまりモーターサイクルの部分品となっている
      ・車両自体も「フレーム」、「サドル」とか「その他のもの」まで片っ端から無税

    ま、とにかく1)か2)の理由で関税は無税。
    おそらく2)の理由でFREEのとなっていると思っています。

    どうでもいいけど「戦車その他の装甲車両(自走式のものに限るものとし、武器を装備しているかいないかを問わない。)及びその部分品 」は基本関税率12.8%となっていて、87類の中で課税対象はこれだけ。

    7.3 消費税の計算
    消費税は普通に考えると 17023円 x 8% = 1361.84円 とも思うのですが、実際は1200円です。
    この計算は
    こちらの例から↓と理解。

    消費税8%は国税分6.3%と地方税分1.7%に分かれており、それぞれで計算することになります。
     ・消費税を計算するために課税価格の1000円未満切捨てた金額に0.063を掛けて消費税(国税分)を計算
     ・計算結果の100円未満を切捨ててた金額が消費税(国税分)となる
     ・地方消費税分は消費税(国税分)に17/63を掛けて、100円未満を切捨てた金額となる
     ・最後に消費税(国税分)と地方消費税を合算

    実際の計算はこう↓です。

      課税価格    :17023円
      消費税課税標準額:17000円(1000円未満切捨)          
      消費税(国税分)  : 17000円 x 6.3% 1072.4円 → 1000円(100円未満切捨て)
      地方消費税   : 1000円 x 17/63 =
    269.8円 →  200円(100円未満切捨て)
      消費税     : 1200円

    ちなみに 地方消費税の計算が課税価格x1.7%でない理由はわかりません。
    小銭の支払いが大変で切捨ての操作があるからなんでしょうか?
    財務省かどこかの頭の良い人が考えたのでしょうが、よくわからないですね。
    Excelの関数で言うと
      ROUND(17023,-3) x 0.063 x 17/63
    のイメージですかね。
    まあ、どうでもいいか。

    これで、ようやく消費税の計算ができました。
    ちょっとすっきり。


    8. まとめ
    改めて調べてみると全然理解してないことを痛感。
    8%が国と地方に分かれて納められているっていうのも知りませんでした(汗)
    たぶん消費税が3%で始まる前はそれなりに報道されていたんでしょうけど…

    あとは今回の調査の途中で知ったのですが、個人使用の場合のみ0.6掛けで軽減されるんですね。
    (ただし、0.6の数字の根拠はわかりませんでした)
    この0.6掛けルールは身内へのプレゼントなどで輸入する場合でも無しになるようです(個人使用と認められない)。
    つまり、クランク角センサーを5個とか輸入すると商業目的とみなされて、0.6掛けなしの送料加算で計算されることがあるようです。
    友人との共同購入なんかでは間違いなく0.6掛けなしでしょうね。
    そういう意味で個人輸入の対義語も調べたのですが、こちらもよくわかりませんでした。
    商業輸入という言葉を使っているサイトがありましたが、正しいのでしょうか?


    それから課税価格が一万円以下の免税適用についてです。
      
    http://www.customs.go.jp/tetsuzuki/c-answer/imtsukan/1006_jr.htm
      
    http://www.customs.go.jp/tokyo/zei/i_sodan1_7.htm
       
    いくつかのサイトで16666円以下が無税となっていましたが、これは16666円分を購入して0.6掛けルールを適用すると課税価格が10000円になるという意味のようです。(16666円 x 0.6 = 9999.6円)

    あとは課税価格の計算についてサイトによって「送料を含む」とある場合と、「含まない」となっている場合がありました。
    これはそのサイトがネットショッピングの指南として書かれている場合は前者、純粋に個人使用目的の輸入の説明の場合は後者となっているようですね。
    この辺りも最後の方になってようやく理解できました。


    結構複雑で疲れましたが、いろいろ面白い調査でした。
    仕組みを知るのは大切ですね。


    とりあえずこんな感じということで。

    とりあえずクランク角センサーを注文

    どうもこんばんは。

    このブログのスマホ用のテンプレートがとんでもないことになっていました。
    メニューとかをタップしても何も起こらず、でノーチェックであることがバレバレ。
    せっかく訪問してくれてもリンクも何もあったもんじゃなくて、何様よ?って感じだったと思います。
    取り急ぎPC版と同じようなイメージで表示できるようにしてみました。

    実は、いろいろ調べていて初めて知ったのですが、PCとスマホのテンプレートを別にしていると、カウンターやアクセス解析のタグなどは両方に設定しないといけないらしいですね。
    これまでスマホ版にはカウンターとか設置していなくて、ノーカウント状態だったようです(汗)
    G様のアナリティクスでみるとPCよりスマホからのアクセスが多いのにね。
    よくわかってないのがまるだし。もう笑ってしまうほどのまぬけさ。

    数えていなかったものは仕方ないですよね。
    もうどうしようもないので、このままです(笑)


    さて、V11のその後の話です。
    V11を自宅に運んでもらったのは、行きつけのバイク屋さんのキャパシティが一杯で入庫できなかったから。
    保険会社のお姉さんに聞くと、自宅に搬送後、改めて修理工場に運んでも合計150㎞までは料金はかからないんだそうです。

    バイク屋さんに入庫日を確認するのと合わせて、状況説明と点検できるところが無いか相談してみました。
    メカさん曰く、

     ・やっぱりピックアップ信号かECUっぽいよね~
     ・安い部品から変えるのが基本なのでクランク角センサーからかなぁ
     
    というコメント。
    聞いてみるとドカティなんかもクランク角センサーが故障することはそれなりにあるようですね。
    この部品が壊れたときの症状としては
     ・エンジンかからない
     ・アイドリングが安定しない
     ・高回転まで吹けない
     ・温度が上がると調子悪くなる
    とかが多いらしい。

    なるほど。
    では、クランク角センサー探してみますってことで思い当たるところを調べてみるとMG Cycleのサイトで取り扱い&在庫ありとなっているのを発見。
    クリックの瞬間まで迷いましたが、在庫ありってことはそれなりに需要があるのだろうということと、今車体についている部品が壊れていなくてもスペアとして持っておけばよいかとい判断でポチリました。

    本日時点で川崎の税関まで辿り着いているようです。
    20180717212333.png


    クランク角センサーですが、今見ると在庫なしになってますね。
    在庫分の最後の1個だったのかな?

    バイク屋さんからは、まずは抵抗値を測って比較してみろって言われているので、届いたら試してみます。
    故障の原因が特定できるといいんですが...
    今度の週末には見れるといいと思っています。


    とりあえずこんな感じということで。

    V11エンジン不調  失敗、反省、後悔

    今回の西日本豪雨では多くの方が犠牲になられています。
    広島県、岡山県あたりでは特に被害が大きくて被災された方には早くいつも通りの生活を取り戻せるよう祈っています。
    各所で募金等も始まっているようです。わずかかもしれませんが、協力できることはしていきたいと思います。


    どうもこんばんは。

    V11のエンジンが掛からなくなってしまいました。
    このひと月、いろいろあったのですが、最終的には土曜日に路上で停止。
    任意保険のレッカーサービスで自宅まで移動させるはめになってしまいました。
    こんな感じです。
    IMG_20180707_121047.jpg



    で何が起こったかというと...

    1.はじまり 6/3(日)
    日曜日の夜、いつもどおり別宅に向け走っていました。
    もう少しで高速を降りるというところでエンジンが失火というか片肺っぽい感じで力がなくなる現象がでました。
    2秒か3秒だったのですが、明らかに経験したことのない感じで、このまま止まったらどうしようかと結構マジで焦りました。
    残り10㎞程祈るような気持ちで走行、特におかしなことにはならず、無事に別宅に到着。


    2.6/4(月) 不動
    翌日は休みだったので、朝からチェック。
    エンジンを掛けようとしたのですが、掛かりません。セルは回る。でも爆発する感じが全くありません。

    さて困ったとしばし考えます。
    何しろ自宅ではなく別宅なので工具類は車載工具以外はほぼなし。
    テスターあり、バッテリー充電器なし。

    とにかく、セオリーに沿ってできるところから点検開始。

    ①プラグを外してシリンダーに当てた状態でセルを回しても火花が飛んでいないような…
    ②シリンダー側でスロットルボディを外してみるとガソリンも吹いていないようです
    ③ヒューズを見ても切れているものはありません
    ④念のためリレーを抜き差ししましたが変化なし
    ⑤テスターで見るとV-UP16の出力は16V近く出ており、正常っぽい
    ⑥RapidBikeにはトラブルシュートのために配線をジャンプするコネクタがあるので、それを使ってRapidBikeをキャンセルしても変化なし

    ここまでやってバッテリーが怪しくなってきたこともあり、これ以上は無理と判断しました。
    トラブルシュートは一旦終了し、頭を冷やすためにコンビニで昼飯を買ってきて食べながら考えます。
    セルがビュンビュン回っているのに火花が飛ばずガソリンも吹かないというと、ピックアップ信号がないか、ECUまたはサブコン(RapidBike)が死んでいる可能性が高そうです。

    サブコンはコネクタでジャンプしていますので、とりあえず無罪とは思いますが…
    ECUについてはバッテリーをショートさせた時のハーネスの修理が不完全とか…
    ピックアップ信号はクランクケース左側のクランク角センサーで発生させていますが、これが壊れたとか、ハーネスの修理部分で変なことになっているとか。

    思い当たるところがそれなりにあるので、ちょっと面倒な状況です。
    別宅ではこれ以上は無理だな~とういのも正直なところ。


    3.6/4(月) ミスジャッジ
    引き続き考えます。
    とにかくエンジン掛からないので自宅に戻ってじっくり見るにも行きつけのバイク屋に預けるのままなりません。

    じゃ、どうする?ってことで近場のバイク屋さんに診てもらおうと思ってしまったのです。
    茨城でモトグッチを取り扱う店があることは知っていました。
    改めてホームページを見ると、割と近いようで現実的な値段で引き上げも頼めそうです。
    結局、お店に電話して事情を話して週末に引き取ってもらうことにしました。
    以前から何かあったら駆け込めるバイク屋があるといいなーと思っていたのです。

    いまから思うとこれがミスジャッジの始まりでした。
    任意保険のレッカーサービスを使えば何も問題なく行きつけのバイク屋さんに運べたのですが、この時は全く思い浮かびませんでした。
    出先でトラブった状況ならそんなことは無かったと思うのですが、なぜか近所のバイク屋に頼むしかないモードに入り込んでいたようです。
    こういうめんどくさい状況で行ったたこともない店にトラブルシュートを頼むのはかなりリスクがありますね。

    ここまで書いて察してもらえると思いますが、結果はひどいものでした。
    店の名前は書きませんが、飛行機の整備を経験しているプロ整備士の店みたいなキャッチコピーのお店です…


    4.6/9(土) ファーストコンタクト
    お願いしたバイク屋さん、約束の日の約束の時間にトラックで来てくれました。
    早速カバーを外してみてもらうのですが、ここで更に失敗していました。
    バッテリーが上がっていてセルはおろか、ニュートラルランプすらつきません。

    後で考えると、トラブルシュートをやめた時に、イグニッションスイッチをOFFではなくParkingにしていたのかもしれません。
    ライトスイッチを付けているので、スイッチをオフにしておけばParkingでもスモールランプは点灯しないのです。
    ただ、ETCには電源が供給されてしまいます。電源が入った状態で1週間放置していたのかもしれません。

    現象を見せられない状態でこれまでの経緯を説明します。
    V-UP16とサブコンを付けていること、クランク角センサーかECU本体、またはハーネス修理の影響かもしれないことを伝えます。

    バイク屋 : まあ、いろいろ付けてると原因究明も大変かもしれないね~
    自分   : それはそうですよね。

    クランク角センサーについてはノーコメント。
    後は、「このECUは結構強い」という謎のコメント。

    バ: ガソリンは大丈夫ですか?

    なんでもエンジン掛からないというヘルプで見てみるとガス欠という事例が多いとのこと。

    自:なるほど、そうなんですね~。
      でも大丈夫だと思いますよ、前回給油からの走行距離で考えると警告灯が付くかつかないかというところのはずです。
    バ:ガス欠でも引き上げたら料金発生するけどいいですか?
    自:まあ、いいですよ。仕方ないですし、バッテリーの充電もしてもらわないとダメなので。
      もしガス欠だったとしたら、ガソリンの警告灯が壊れて点灯してないかもしれないのと、
      燃費が急に悪化している可能性があるんで、見てもらっていいですか?


    こんなやり取りの後でナドナされて行きました。
    状況わかったら電話してもらうように頼んでおきました。


    5.6/25(月) 中間フォロー
    2週間たっても連絡なくて、月曜日の夕方こちらから電話。

    バ:ちゃんとこちらから連絡するので、わざわざ電話くれなくても大丈夫ですよ。

    とちょっと嫌味っぽく言われる。

    自:いやー、ちょっと気になってしまいまして。
    バ:ハイハイ。えーっとですね…

    という話をかいつまんですると
     ・店に引き上げて、バッテリーを充電してガソリンを入れてもエンジンはかからなかったとこのことで、ガス欠ではない。
     ・弄っているうちにエンジンが掛かるようになった。
     ・診断機でみても異常はない。
     ・インジェクターは左右とも正常に動いている。
     ・再現できないので、原因は何とも言えない。
     ・もう少し見てから電話をするつもりだった。

    とのこと。
    クランク角センサーは見ていないらしい。
    電話越しから「これ以上はわかりません」オーラが強烈に伝わってきます。
    これ以上は見る気なさそうなのと、いつまでも預けておいても仕方ないと思い引き取りの話をすると、もう少し様子を見ると言う。

    バ: もう少し確認して、大丈夫そうなら電話しますよ。

    左様でございますか。
    ではよろしくお願いいたします。


    7/3(火) 完了連絡
    バイク屋さんから連絡。
    結局現象再現せず、何度かエンジンを掛けて、試走して問題なさそうということで完了とします、ということらしい。
    料金は28000円弱。

    電話を切ってから28000円の意味を考える。
    引き上げはホームページの記載内容と、距離を考えると7000円くらいか?
    後は内容次第だけど、どう考えてもトラブルシュートは未完了で再発の可能性がある状況で総額28000円ってどうなんだろう?
    直すために交換した部品や、原因究明した結果を説明してくれることに対して対価を払うのは全然OKなんだけどね。
    ただ、むやみやたらに値引き交渉とかゴネのはやめるべきと思い、受取の時に詳細を確認することにしておく。


    7/6(金) 引き取り
    ちょっと小雨だったが、これ以上預けておいてもメリットはないので引き取りに行くことに決定。
    会社を定時で抜け出してJRとバスでバイク屋へ。

    明細を見せても貰いながら何をしたか教えてもらう。

    自:最初はセルが回っても火花飛ばずに、ガソリンも吹かなかったんですよね?
    バ: そう。その後いろいろやったよ。
        ECUやサブコンのコネクタの抜き差し、インジェクターのコネクタの左右入れ替えとか。
        タンクも外したし。
       いろいろなものが後付けでついているじゃない。再現しないと何が原因かちょっとわからないよね。
    自:そうですよねぇ…

    問題はシンプルで、
     (a)セルが回る(b)火花ない(c)ガソリンを噴射しない → この条件が成立する状況はどんな状態か?
    ということのはず。

    しかしながら、なかなか話がそこに行かない。
    特に「(b)かつ(c)」といったらその2つをつかさどるものはピックアップの信号すなわちクランク角センサーとECUがまず思い浮かぶと思うのだが…
    ここで、最後にもう一度だけクランク角センサーの話を出してみる。

    自:個人的にはやっぱりクランク角センサーが気になるんですよねぇ…どうなんでしょう?
    バ:うーん、いろいろ(後付けで部品を)付けているからねぇ。
      そこはあまり関係ないと思うよ。
      個人的にはサブコンとECUの接続がおかしくてそんな現象になったのかなって感じかなぁ
      どちらにしても再現しないから何とも言えないよね。

    おいおい、クランク角センサーの信号がおかしくてエンジン掛かると思ってるのかね。
    ここで追撃をかける。

    自:え?でもクランク角センサーからの信号が来てなかったら、ECUはクランクが回っているのがわからいじゃないですか。
        ECUはどうやってガス噴射とか点火のタイミングを判断するんですか?

    ここまで来てようやく気が付いたような感じで、表情がちょっと変わる。

    バ:まあ、決まったタイミングで燃料は出るからね。

    爆笑と虚脱感…
    おいおいおいおい、この人インジェクションのバイクもエンジンの吸入負圧でガソリン吹くと思っているらしいぞ…

    バ:でも、これまでの経験ではだいたいこういう場合は後付けの部品がおかしいことが大半ですよ。
        純正の部品が壊れていることはあまりないですね。
    自:はあ…


    会話を続ける気も無くなり沈黙。残念ですが100%敗北を認めざるを得ない状況であることを悟りました。

    負けた…負けたよ、おっちゃん。オイラの負けだ。
    よく言い切った。もうこれ以上は話す気も無くなったよ。
      
    確かにサブコンかもしれない。確かにECUかもしれない。確かに後付け部品は多い。
    でも、それはないだろうよ、おっちゃんよ。
    インジェクションのバイクはピックアップからの信号がなけりゃガソリンいつ噴射すればいいかなんてわからないんだよ。
    おっちゃんよ、あんた何者よ?バイク屋なんだろ?バイク直して対価を得てるだろ?おっちゃんよ…


      
    今回は高い勉強代+手切れ金ってことであきらめることにして店を出ました。
    さすがに捨て台詞吐いて出てきたわけではないので、そこはOKでしょう。
    これから付き合うとしたらウインカーの電球くらいは買ってもいいかな。
    でも電球の交換は頼まないし、そもそももう二度と行かないと思うけど。

    最初はそのまま横浜の自宅まで変えるつもりだったのですが、さすがにいつおかしくなるかわからない状況、かつ小雨まじりの夜の移動は危険です。
    天気が持ちそうなら翌日の土曜日の朝から移動することにして、夜間の移動は取りやめにしました。
    バイク屋から別宅までの移動は何の問題もなく至って普通でした。


    7/7(土) 湾岸線でおかしくなって、エンジン停止
    翌日、天気が持ちそうだったので自宅まで戻ることにしました。
    高速使うかかなり迷ったのですがICまでの道中、おかしな感じは皆無で高速に乗ることに。
    なるべく走行車線をキープしてエンジンの感触に注意しながら走ります。
    ところが、V11は絶好調。
    常磐道からC2、湾岸線に乗り換えて、このまま何事もなくイケるか?と思ったところでバスっと失火。
    ちょうど湾岸線の新木場の出口手前だったので、そのままインターから流出しました。
    R357に合流する前のランプで左りに寄せて停車しました。
    停車した瞬間は片肺状態でエンジン掛かっていましたが、一度エンジン切ってからは、掛からなくなってしまいました。

    結局、新木場駅の手前まで5~600mほどバイクを押しました。
    R357のトラブった辺りってガードレールで車道と歩道が分離されているんですね~
    もちろん安全上正しくて、かつ、そんなの今回初めて気が付いたんですが、ガードレールの切れ目がなかなか現れないのはしんどかった。
    もう汗だくダラダラ。
    IMG_20180707_105923.jpg


    結局新木場駅のあたりで任意保険のレッカーサービスを呼んで、自宅まで運んでもらいました。
    当然、費用負担は無し。
    ホント、最初からこれだったんですよ。正しい選択は。


    本当に高い勉強代でしたが、事故を起こさなくてよかったです。
    エンジン掛からなかった時点で見たこともないバイク屋に修理を頼むなどというアホな選択をしてしまったことを激しく後悔。
    結果、時間の浪費と無駄な出費につながってしまいました。
    そして、不調になる可能性が高いと思いつつ、運転したことが最大の反省事項ですね。
    この状況でどうするか?っていうのは悩ましいのは事実ですけど、うっかりしたら大きな事故になるところでした。

    よく心に刻んで起きます。
    ここ最近いろいろやらかしているので気をつけないと。

    次回は修理に向けたお話です。

    とりあえずこんな感じということで。




    KSRメーターケーブルクランプの修理  ロウ付けに挑戦

    以前から試してみようと思っていたロウ付けでKSRの部品を修理してみました。
    修理したのはメーターケーブルのガイドというか位置を規制する部品でパーツリストでは「クランプ,ケーブル」となっているやつです。

    こんな感じで溶接部分で破断してしまっていました。
    IMG_20180701_130858.jpg


    ちなみに2018年7月の現時点でカワサキのサイトでパーツ検索をすると↓の感じ。

     KSR-Ⅱ …  92170-1180 クランプ,ケーブル       販売終了
     KSR-110 … 92171-0019 クランプ,ケーブル      \518(税込)
     KSR-PRO … 92173-0834 CLAMP,METER CABLE  \659(同) 

    KSR‐Ⅱ用はKSR-110の部品に統合されたんじゃないかな。KSR-PRO用は少し形が違うようです。
    どちらにしても問題なく使えそうなんですが、今回は修理を選択。
    なぜならば、単にやってみたかったから(笑)。


    ロウ付けをするには、とにもかくにもロウ棒とフラックスがないと話になりません。
    近所のホームセンターで調達しましたが、フラックスと合わせて約3500円。
    KSR-110用なら余裕で新品が6個買える値段です。すごい迷いましたが、好奇心が勝ってお買い上げ。
    IMG_20180701_130830.jpg

    早速準備をします。
    ロウ付け部分の表面を整えるための花咲かGの錆びとり剤、紙やすり&真鍮ブラシとパーツクリーナー、それからロウ付け作業用にパワートーチ、今回購入のロウ棒とフラックス。
    IMG_20180701_130814.jpg

    写真に写っているものを全部一度にそろえると8000円越えちゃいますね。
    どう考えても経済的に合理性はないですが、でもいいんです。
    なぜなら、やってみたいから(笑)。
    後は万が一に備えて水を入れたバケツとロウ付け後にフラックスを落とすためのお湯を張ったバットを用意してスタートです。

    まずは錆び取り剤と紙やすりを使って表面をきれいにします。とりあえずこのレベルでやってみます。
    IMG_20180701_130848.jpg

    クリップで留めて、フラックスを塗ります。
    ロウ棒の取説には耐火煉瓦を使えという指示がありましたが、今回は花壇を作った時のあまりでいきます。
    IMG_20180701_131744.jpg

    ここで、ガストーチに点火。
    破断部を加熱します。
    すぐにフラックスの水分が蒸発するのですが、そのまま加熱を続けると再度液体になって沸騰したようになります。
    ここでロウ棒を破断部に当てて溶かしていきます。
    2~3回に分けて継ぎ足す感じになってしまいましたが、何とかロウ棒が溶けて破断部が付いた感じになったので加熱終了。

    その後に準備しておいたお湯の中で、真鍮ブラシでこすってフラックスのカス?を落とします。
    IMG_20180701_132112.jpg

    完成です。
    どうでしょう?
    IMG_20180701_132004.jpg

    破断部に隙間が残った感じになっているのは熱の入れ方が不十分で、ロウ棒の供給も足りなかったのかもしれません。
    IMG_20180701_132427.jpg

    こちら側はきれいについてると思います。
    IMG_20180701_132620.jpg

    メッキが変色しちゃったので、これは缶スプレーででも塗るつもりです。
    IMG_20180701_132809.jpg

    クリップは熱で完全に変形してしまいました。加熱中に張力がなくなって部品から脱落。
    次回何かやるときは別の方法を考えないといけませんね。
    IMG_20180701_132832.jpg

    今回の作業でロウ棒5㎝程消費しました。
    IMG_20180701_132705.jpg

    肝心の仕上がりの結果ですけど、かなりガッチリついています。
    メーターケーブルの位置を保持するくらいなら全然問題ないレベルですね。
    ロウ付けおそるべし。

    やってみた感想ですけど、初めての割にはうまくいったかな。個人的には70点くらいで合格レベルです。

    作業自体は思ったよりも簡単でした…と思えるのは下地処理をちゃんとやったからかもしれません。
    やっぱりこの手の作業はいかに準備をするか、ロウ付け面の処理が重要なんだと思います。
    ロウ付け自体の時間は5分かそこらで、さび落としとか磨いている時間の方が全然長かったです。
    何事も段取り八分、準備が大切ということですね。


    はっきり言って新品買った方が賢いと思いますが、また、新たな技を知ることができたので十分満足。
    プライスレスのプチ修理でした。


    とりあえずこんな感じということで。